普明会教団「合同祭祀墓」の趣旨
このたび普明会教団は、静岡県小山町にある財団法人冨士霊園に「合同祭祀墓」を設けました。
ご先祖は子孫代々の者たちで祭祀していくというのが本来の姿ですが、それがなしえぬときは、縁のある者たちにより祭祀していく、というのがご恩師戸次貞雄(べっきさだお)の教えです。そこで普明会教団は、同信とそのご先祖を無縁とせず、教団の存続する限り祭祀し供養するという趣旨により、今回の「合同祭祀墓」建設の運びとなりました。
「合同祭祀墓」の場所は、冨士霊園内の鹿島家の墓所の並びにあり、教団関係者の参拝しやすい場所にあります。墓所の敷地は広くカロートの中に約1200体の骨壺を収納できます。
「合同祭祀墓」の対象者は、同信の方とそのご先祖、ご家族の方々です。
管理運営は、(※)社団法人B・S顕彰会で行います。
登録の申し込みをしたい方は各道場にて受け付けます。
納骨予定の同信の方を原則として会員とします。
平成27年2月15日 普明会教団
社団法人 B・S顕彰会
ご恩師戸次貞雄のおことばによる、合同祭祀墓の趣旨の説明
ご恩師の著書に、
「国家も市町村の自治で納骨堂を建設させ、貧富の別なく納骨せしめて、これを祭祀させ尊重敬礼(そんじゅうけいらい)して無縁をつくらぬようにする。これが、祖先や国民に対する国家自身の義務である、と悟らねばならぬ」(『仏の大慈大悲と運命』)
とあります。国家市町村の自治でそれがなしえない場合、むしろその働きを期待する以前に、縁のある者が動くべきであり、普明会としても、物故同信等が無縁とならぬよう、合同祭祀墓建設の運びとなりました。
また、
「衆人ひとしくこの経を持ちうるの時、必然に僧侶の役目も消滅するはずである。いわゆる仏法の仲介業であった仲介を要せぬ。ために現在は僧侶の存在の意義が、すこぶる浅い。将来はいっそう、その意義はなくなる」(『仏は滅したまわず』)
との、おことばがあります。今は、「僧侶の存在の意義がすこぶる浅い」時(昭和3年)の、その“将来”です。先祖の祭祀も僧侶に任せず、よりいっそう子孫みずからが行う時代と説かれています。
さらに、
「墓地や納骨堂を、いわゆる銭取り主義の営業者の経営に、ゆだねるべきでは全くない」(『仏の大慈大悲と運命』)
とも述べられております。
合同祭祀墓の規定として、納骨料、管理料として一定の金額を定めていますが、このおことばに従い、物故同信または同信等の種々の状況を考慮して、祭祀していきます。
※BS顕彰会とは、戸次貞雄の教えを明らかにあらわすために、具体的な相互扶助を目的として立ち上げられた組織です。